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日本弁護士連合会(日弁連)

日弁連が取り組む重要課題をまとめました。

日弁連が「市民の司法」をかかげ司法改革への取組みを開始してから、20年を迎えようとしている。本年は、戦後司法改革の中、人権擁護と実現を使命と定め新たに確立された弁護士自治の下、日弁連が創立されて節目の年を迎える。1989年人権擁護大会決議と1990年定期総会宣言は、その後20年に及ぶ当番弁護士を初めとする数々の活動を経た今日、裁判員裁判と消費者の権利擁護を責務とする新たな消費者庁の創設などとして、その姿を現そうとしている。諸々の制度を自らの実践により担い、より良いものに育むよう努めるとともに、わが国社会において、司法が一層広くその役割を果たすために、拡大・充実、司法の人的基盤・制度的基盤の整備・拡充に精力的に活動を進めるものとする。

裁判員裁判の取り組み

裁判員制度とは

刑事裁判に、みなさんから裁判員が参加する制度です。裁判員は、刑事裁判の審理に出席して証拠を見聞きし、裁判官と対等に議論して、被告人が有罪か無罪か(被告人が犯罪を行ったことにつき「合理的な疑問を残さない程度の証明」がなされたかどうか)を判断します。無罪、疑問の余地はないと確信したときは有罪と判断することになります。有罪の場合には、法律に範囲内で、どのような刑罰を宣告するかを決めます。裁判員制度の対象となるのは、傷害致死罪、現住建造物等放火罪、身代金目的誘拐罪などの重大な事件です。原則として、裁判員6名と裁判官3人が、ひとつ事件を担当します。

警察取調べの可視化へ

捜査段階における取調べは、立会いを排除し、外部からの連絡を遮断されたいわゆる「密室」において行われています。捜査官が供述者を威圧したり、利益誘導したりといった違法・不当な取調べが行われることがあります。公判において、供述者が「脅されて調書に署名させられた」、「言ってもいないことを調書に書かれた」と主張しても、取調べ状況を客観的に証明する手段に乏しいため、弁護人・検察官双方の主張が不毛な水掛け論に終始することが裁判の長期化や冤罪の深刻な原因となっています。

取調べの全過程を録画(可視化)すべきです取調室の中で何がたのかについて、はっきりした分かりやすい証拠を用意することは簡単です。
取調べの最初から最後まで (取調べの全過程) を録画(可視化)しておけばよいのです。
裁判員制度成功のためにも取調べの可視化が必要です 裁判員制度の実施は間近に迫っています。
取調べの可視化(取調べの全過程の録画)をしないまま、市民が裁判に参加する裁判員制度が始まった場合には、裁判員となった多くの市民が、これまでと同様の不毛な水掛け論に延々と付き合うことは不可能です。取調べの全過程の録画が認められれば、取調べの様子を事後に検証することが容易に裁判員も判断しやすくなります。モンゴルなどでも導入されています今日、イギリスやアメリカのかなりの州のほか、オーストラリア、韓国、香港、台湾、モンゴルなどでも、取調べの録画や録音を義務付ける改革が行われています。
国際人権(自由権)規約委員会は、日本における被疑者取調べ制度の問題点を指摘して、取調べが厳格に監視され、電気的手段により記録されるよう勧告しています。

弁護士過疎・偏在問題への取り組み

日弁連は、地方裁判所支部の管轄区域のうち、弁護士が全くいか、一人しかいない地域を「弁護士ゼロワン地域」と呼んでいます。こうした地域においては、市民が弁護士に相談できないために、泣き寝入りを強いられている、という問題が指摘されてきました。
日弁連は、(名古屋宣言)を採択し、すべての地方裁判所支部の管轄区域に法律相談センターを設置することを決めました。
定期総会において、弁護士過疎・偏在対策の活動資金に充てるため、全弁護士から会費を徴収して「ひまわり基金」を設置しました。
定期総会において「司法サービスの全国地域への展開に関する決議」を採択し、公設事務所と設置に取り組むことを決めました。
2006年には、日本司法支援センター(法テラス)が設立されましたが、日弁連は、常勤スタッフ弁護士を確保、養成及び支援する役割を担ってきました。
「弁護士偏在解消のための経済的支援」を採択し、弁護士偏在地域において弁護士を支援するとそうした弁護士を養成する拠点事務所の設置に取り組むことを決めました。